パリ・リヨン駅からTGVで約3時間、南仏マルセイユ。
防波堤で勇気試しに蒼い海へとダイブする少年たちを横目に、本日のランチ、ブイヤベースのことで頭がいっぱいだったという思い出はさておき、ここマルセイユは、オリーブオイルをふんだんに使ったマルセイユ石鹸の発祥地でもある。
時は17世紀、ルイ14世が石鹸製造の独占権をこの地に与え、厳しい管理のもと製造された「王家の石鹸」がサボン・ド・マルセイユなのである。当時はバターや脂肪を原料にした粗悪な石鹸が主流だった中、ピュアなオリーブオイルだけで作った最高級の石鹸をということで1688年マルセイユ石鹸勅令が発布された。原料、製造方法、製造期間などいくつもの厳しい条件にクリアしたものだけがマルセイユ石鹸といってよいことになった。
今でもマルセイユ石鹸は、72%のルールに従って72%はオリーブ油、残り28%のオイルは石鹸を作る人、使う人の用途や好みで決まる。
私たちの「ドロマイトバーソープ」もこのマルセイユ石鹸の基本レシピを拝借している。洗浄力はもちろんのこと、保湿、泡立ち、溶け崩れないことを第一に考えて作った石鹸は、時を超え、海を渡り、同じ海辺の街から生まれる石鹸と姉妹のような気がして嬉しい。
写真:「Unité d’Habitation」 Le Corbusier
ユニテアビタシオンの屋上から海を臨む